雑記 佐藤秀峰さんのブラックジャックによろしくを読んで。 2013年4月29日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 佐藤秀峰さんのブラックジャックによろしくを読み終えた。自分の職業だとか世の中との関わりだとか、また、病気や医療に対する偏見や先入観だとか。色 …
雑記 デザイナーズ名刺の功罪 ~ 名刺が印象的であればあるほど。 2013年4月27日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 業績が悪くて正社員のリストラが続いている。自分たちの雇用もいつどうなるかわからないという話を、あるパート勤務の方からうかがった。翌日の朝刊、 …
川柳 【川柳】鯉泳ぐ 風の向きなど気にせずに 2013年4月20日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 新緑が目に染みて、気の満ちた空。それが追い風か逆風なのか気にせぬまま、鯉は上手に身体を翻らせて空を泳ぐ。立ち位置次第で冷たくも温かくもなる風、時々は休んでみたりもして▼子どもの頃、 …
雑記 背の高い本棚、君までに遠い青空。 2013年4月14日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 揺れた日に訪れた背の高い本棚。ラジオをかけて、新聞を開いている店主。古書店に漂う時間の止まったままの空気は、忙しなく流れる日常を問題提起してくれる。世相を知るには書店の自己啓発コー …
雑記 「いらっしゃい」と「いらっしゃいませ」を使っていい人、使ってはいけない人。 2013年4月10日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 仕事に必要でゴルフの雑誌。色々あって避けていた世界に接点が出来るのも不思議。心理が作用するスポーツ、それを拾い集めて、笑ってもらえるよう共感 …
雑記 微風、なれど、追い風。 2013年4月2日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 新年度。リーダーとしての考え方を改めて伝えた、感情も添えて。「寂しい」という言葉を、ちゃんと心に留めてくれたと信じる。弱る体力、落ちていく感性。それらの対策として「型を作ろう」とい …
雑記 選んでくださる人たちの気持ち、そこからの逆算でありたい。 2013年3月31日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 地域に貢献するのが企業の役割の一つであるということは共感する。ただ、その地域イベントや地域の冠を背負った企画が、関わる人たちの商売と関係が近 …
雑記 仲間は組織を、組織は仲間を - 同友会青年部。 2013年3月28日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 仲間は組織を、組織は仲間を重んじる。素敵な組織だなって思った。中小企業家同友会青年部、各委員長へ感謝の花束とスピーチ。想いと志に満ちてた。い …
雑記 足らずばかりを埋めるこれから。 2013年3月27日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 川柳誌の選後欄は、選者が何故、その句を選んだのか選ばなかったのかを知ることの出来る貴重なスペース。その欄を目一杯使って選のあり方を批判するのであれば、最初から関わらないという「選」 …
雑記 咲かされる花なんてないよ。 2013年3月26日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 期待だけを先行させて、それを埋められないのはやっぱり自分の責任。選ばれる価値を表現していくことは出来ても、選ばれ続けていくための成果を示すことが出来ていない。仕事と作業の違い。何度 …
雑記 第一着想を捨てると、自分が生まれる。 2013年3月24日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 咲いた花を見て、美しいと思うのもひと。その花が枯れてしまうあはれを想うのも、また、ひと。一方で、咲き方の不自然を訝しむのもひとである。そしてそれは、自分の耳にいれたくない類の話。思 …
雑記 抹茶フラペチーノへの、遙かなる想い。 2013年3月23日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 アメリカのスタバでは、オーダーのときに名前を聞かれるらしい。日本も同じシステムにしてくれたら「抹茶フラペチーノをお待ちのお客様~」と呼ばれては(やだあの人、抹茶フラペチーノなのね) …
川柳 【川柳】演出が好き 家族って似るんだね / 君は死に僕の絵の具になりました 2013年3月22日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 16年寄り添ってくれた愛犬が逝く。父は桜の舞う中を、愛犬はサクランボの薄紅で出来た絨毯の上を旅立っていった。サンタの演出が好きだった父に似て …
雑記 慈愛と哀れみの紙一重。 2013年3月21日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 慈愛と哀れみを混同して、対等ではなく、同情で人に接してしまうのは相手に失礼なのではないか。周囲や世間には誤解や先入観が多くてぎりぎりの配慮をしているつもりだけれど、自分が哀れみで人 …
雑記 動物病院の先生から、花が届いた。 2013年3月20日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 「噛まれるので、あまり近付けないでください」「入院で預かりますけど、何かあっても、朝の診察時間までは連絡しませんので」「何があるかわかりませんので、とにかく同意書にはサインをお願い …
雑記 日付が変わって、これまでとこれからの。 2013年3月19日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 昔、弟が撮影したじゅにあ。ピンぼけしてしているけれど、アイドル犬の雰囲気がよく出てる。春の嵐のなか、じゅにあは空へ昇っていった。その最後、「ごめん」ではなく「生まれてきてくれてあり …
雑記 愛犬の最期 ― 希望で終わる闘病記にはならなかったけれど。 2013年3月18日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 3/17(日)夜。夜の治療を終え、病院を出た。大好きな母が帰ってくる駅に、そのまま車で迎えにいく。母がドアを開けると「おかえりー」と顔を向け …
雑記 愛犬じゅにあ、治療記(犬の悪性リンパ腫)3/17 朝 2013年3月17日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 3/17(土)朝。熱は37度8分とやや低いものの、昨夜の6度台からは回復。体重の減少はあり。脱水症状もある。膿はまだ出ていて、朝の病院で洗浄 …
雑記 愛犬じゅにあ、治療記(犬の悪性リンパ腫)3/16 夜 2013年3月16日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 3/16(土)夜。午後になってお腹のあたりから膿が出始める。夜の診察で洗浄してもらうと、それまでの元気のなさが嘘のように覚醒した。痛々しいま …
雑記 愛犬じゅにあ、治療記(犬の悪性リンパ腫) 3/16 朝。 2013年3月16日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 3/16(土)朝。37度8分、虚脱状態。意識レベルが低い。誤嚥があったのか、肺の炎症も認められる。「この2,3日かもしれない。そばにいてあげ …
雑記 愛犬じゅにあ、治療記(犬の悪性リンパ腫) 3/15 2013年3月16日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 3/15(金)朝。体重の減少はなく、熱もない。それでも明らかに元気がない。ガン悪液質の進行か、抗がん剤の副作用か。3/15(金)夜。これまで …
雑記 愛犬の悪性リンパ腫、治療の覚え書き。 2013年3月15日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 3/13(水)夜。食欲がないので、病院につれていく。血便は消化器官が荒れていることを示す。原因はステロイドによるものと考えられ、いったん、毎日のステロイド投与は休止。止血剤と胃の粘 …
雑記 刻むことばかりの幸せ。 2013年3月13日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 火曜日、抗がん剤治療開始。治療のリスクに見合う効果を祈る。「犬が笑う」という感覚は飼い主でなければ理解出来ないかもしれない。年を重ねて、じゅにあも難しい顔をすることが多くなった。今 …
雑記 僕の真ん中にあるもの。温かいもの。 2013年3月11日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 「ジュニア」と書くのか「じゅにあ」と書くのか。そういえば我が家のルールはどうなっているのだろうと確かめたら、弟は、最近お気に入りのこんな呼び方で診察券を作っていた。日曜の夜からステ …
雑記 その小さな鼓動に手を添えて。 2013年3月9日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 父さんの仏前で、堪えていたものが止まらなくなった。こんな時だけ力を貸してくれって困るだろうな。それでも、頼むよお願いだよって、叫んでしまった。年齢のこともある。苦になる選択をするつ …
雑記 愛犬に見つかった悪性リンパ腫。 2013年3月9日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 母からの電話、踏み込むアクセル。節々が腫れた愛犬ジュニア。夜中でも診察していただける先生のところに急ぐ。一目で悪性リンパ腫の疑いを指摘される。詳細は病理検査にて確定。細菌性の病気の …
雑記 歯医者さんには妖精がいるらしい。 2013年3月6日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 その名はマルチーニ。優しい顔をして、戦地へ赴く勇者たちを見守る。クラシックの響く待合室にて。 …
雑記 ひとの気持ちは変わるもの。 2013年3月6日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 彼は、いつも優しい言葉を選んで話しかけてくれた。穏やかな彼の語尾に、すべてを預けることが出来た。そんなある日、彼の態度が突然変わった。優しい彼が大好きだった、のに。 …
雑記 水筒の余生に見た、限界なき可能性。 2013年3月5日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 「元気ですか?」と気遣ってくださるような優しい方に「それが最近体調を崩してまして」などと答えては、さぞかしご心配をおかけしてしまうだろうと「ええ、おかげさまで」と返事をする。その後 …
雑記 【父さん母さん】NHK短歌に入選・紹介していただきました【俺やったよ】 2013年3月3日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 川柳でも短歌でも、上位で入賞すると講評をつけてもらえるのが嬉しいのです。昨年秋の尼崎市文芸祭に引き続き、NHK短歌でも入賞。2月の放送で紹介 …
川柳鑑賞 [川柳鑑賞日記]曲がり角ばかり呼んでもいないのに/西村みなみ 2025年3月5日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 ため息で汚れそうな曲がり角を、軽やかに表現する。もちろん、それぞれの角には傷も涙もあったのだろうが、その都度、骨は強くなっていったのだろう …
川柳鑑賞 [川柳鑑賞日記]許すこと覚えた声が丸くなる/原正吾 2025年3月5日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 この世の中で一番難しいのは許すことなのではないかと思う。黒く赤く燃えた炎を消すことができず、僕の心はいつも虚しく汚い。それでも、いつか見返 …
川柳鑑賞 [川柳鑑賞日記]すぐ消える昭和家族のシャボン玉/宮本緑 2025年3月5日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 2025年は昭和100年に当たるそうだ。僕は昭和51年製のシャボン玉。父や母、弟や愛犬たちの記憶を閉じ込めて、屋根へゆっくりと昇る。父はり …
川柳鑑賞 [川柳鑑賞日記]教室の中で歪んでいく背骨/埜藤裕子 2025年3月5日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 幼稚園児の頃の記憶。プランターの花はまっすぐに伸びて、チューリップの歌を何度も口ずさんだ。あの花は、横に並んだ色たちをうかがうこともなく、 …
川柳鑑賞 [川柳鑑賞日記]お守りが事故車の中で揺れている/川人良種 2025年3月5日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 加害者や被害者にも名前があって、誕生の際、親御さんはどんな祈りを込めてこの字を選んだのだろうと考えてしまう。その先の哀しい運命を浮かべるわ …
川柳鑑賞 [川柳鑑賞日記]コロナ禍とお別れをした駅ピアノ/山口早苗 2025年3月5日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 封鎖されたピアノは寂しそうな顔をして待っていた。開かれることを、誰かが奏でてくれることを。下手な音符にピアノは微笑んで、得意なリズムにピア …
川柳鑑賞 [川柳鑑賞日記]迷ったらまた原点に戻ろうよ/八木田幸子 2025年3月5日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 大阪梅田の地下迷宮で、僕はいつも人の海に溺れてしまう。前後左右、どこにいるのか、どこに行きたかったのか。迷ったら空を探すことだ。太陽は規則 …
川柳鑑賞 [川柳鑑賞日記]胃カメラは知ってる君の気の弱さ/鈴木かおる 2025年3月5日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 外の世界のあんなこんなで痛めつけてしまった内臓に、申し訳ないと思うことがある。悔しさに泣き、怒りに震え、強くなれなかったとき。胃は寄り添う …
川柳鑑賞 [川柳鑑賞日記]美しくそしてゆっくり老いる日々/竹部修清 2025年2月5日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 限られた字数の世界で、あえて「そして」という接続詞を用いることが、ふたつの理想を効果的に強調した。そう、美しく、そしてゆっくり老いていくこ …
川柳鑑賞 [川柳鑑賞日記]落丁のページは胸の奥にある/山下華子 2025年1月9日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 あの日からずっと続くはずだった物語。背中を見送った日の涙は笑い話にするけれど、破りとった一枚のページは、今も詩の源泉になっている。続編を妄 …
川柳鑑賞 [川柳鑑賞日記]傘マーク 鼻歌になる雨蛙/長崎瑞竹 2025年1月8日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 デートの日、悪友はいつも雨を待ち望んでいた。曰く「50センチの距離に近づけるから」とのこと。僕は当然、てるてる坊主で意地悪をした。晴れるこ …
川柳鑑賞 [川柳鑑賞日記]夕焼けを鞄につめた夜が来る/遠藤より子 2025年1月7日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 胸に迫るあの情景を、鞄につめこんでしまう。そんな夜はいったい、どんな語らいがふくらむのだろう。「生かされている」と謙虚に思う姿勢も良い。た …
川柳鑑賞 [川柳鑑賞日記]地に落ちてじっと季を待つこぼれ種/井上高島 2025年1月5日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 谷川俊太郎さんは、いつもどこかで朝が始まっていると言った。どこか終焉を感じさせる「夕陽」や「散る」という言葉も、始まりにつながっていく序章 …
川柳鑑賞 [川柳鑑賞日記]蛇行して一人前の川になる/平松直樹 2024年12月31日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 今僕のいるこの場所がはたしてまっすぐなのかどうかは分からないけれど、振り返れば、うんと右に在り、左にいては怒られ、呆れられるような日々があ …
川柳鑑賞 [川柳鑑賞日記]青春の甘いあの日ももう更地/新貝里々子 2024年12月18日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 初夏の月に見守られてふたつの影をひとつにした公園のベンチ。今はもう撤去されて、その前を小さな子どもたちが走り回っている。あの日よりうんと伸 …
川柳鑑賞 [川柳鑑賞日記]廃屋の窓辺に鳴らぬオルゴール/川村やまと 2024年11月15日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 オルゴールを囲んだのは、愛だっただろうか団らんだっただろうか。もう、その温かい光景には及ばず、廃屋のオルゴールは窓の外を眺めて余生を過ごし …
川柳鑑賞 [川柳鑑賞日記]甘えてもいいかと聞けばいいと猫/吉田佐知 2024年11月13日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 動物たちはけっして言葉を話すわけではないけれど、その分、いつも温かな空気になって部屋をやわらかくしてくれる。 あさろうたをクッション …
川柳鑑賞 [川柳鑑賞日記]鉛筆を静かに研いでいる夜更け/倉本智子 2024年11月11日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 明け方の静寂に、今ここは僕の世界だと思うことがある。走り出したくなる衝動が湧いて、朝は決意に満ちた時間だ。今日という日を描いていく強い覚悟 …
川柳鑑賞 [川柳鑑賞日記]太陽と風に会いたい水中花/中村優実子 2024年11月2日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 ああそうか、と思った。コップの中でひとを和ませる造花や鳥、魚などの玩具たちは、透き通る内側にいても、けっして太陽には触れず、風を聞かない場 …
川柳鑑賞 [川柳鑑賞]アンテナを真っ直ぐ立てて生きている/倉本智子 2024年10月3日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 噂話だったり悪口だったり。負を帯びた話に目も耳も向ける必要はないのに、右へ左へ、僕のアンテナは無限に受信を続けようとする。澄んだ水を受けれ …
川柳鑑賞 [川柳鑑賞]浪費している人生の砂時計/とがみかつすけ 2024年10月2日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 たとえば18歳だったころを思い出してみる。部活動に勤しみ、受験勉強に苦しみ、恋を追いかけては切なさを知った青春時代。さて、では、はたして、 …
川柳鑑賞 [川柳鑑賞]ラの音に包まれている五月晴れ/戸田わか子 2024年9月4日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 元々は梅雨の晴れ間のことを五月晴れと呼んだが、今は五月の晴天をそう呼ぶこともすっかり定着した。言葉の使い方は変化していくが、こぼれるような …
川柳鑑賞 [川柳鑑賞]燃える恋出来ぬ哀しき雪女/みぎわはな 2024年8月12日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 情熱的な恋のできない雪女の悲哀を詠んだユニークな句。熱を帯びた感情を持ってしまえば、彼女の命は一瞬で潰えてしまう。つまり、冷凍庫のなかで愛 …
川柳鑑賞 [川柳鑑賞]君だけのたったひとつになりにゆく/末盛ひかる 2024年7月29日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 この句の下五が「なりたくて」だと、ただの願望になってしまい、動かない位置から君に憧れているだけの様子を詠うものになってしまう。語尾を「なり …
川柳鑑賞 [川柳鑑賞]そして子は飛び立つ母の滑走路/辰巳和子 2024年7月18日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 松山千春さんが歌う『生命』という曲の中に、「この子の人生を見届けられるなら最後まで見守ってあげたいと思うね」という一節がある。そう願うも、 …
川柳鑑賞 [川柳鑑賞]藤棚の下で待とうか待たそうか/新貝里々子 2024年7月10日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 妖艶にひとを魅了する蔓性の藤は、何かに絡んで成長をしていく。この句は、ひとは誰かにもたれて生きていく生き物であることへの暗喩なのかもしれな …
川柳鑑賞 [川柳鑑賞]カラフルな爪で三つ指つかれても/三好春美 2024年6月28日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 三つ指。 辞書には「親指、人差し指、中指の3本の指を床について、ていねいに礼をすること」と書いてある。家庭内の軽い挨拶の意味ではない …
川柳鑑賞 [川柳鑑賞]最後までひとり芝居を演じ切る/上田ひとみ 2024年6月20日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 小さな会社を経営して20年近くになる。会合やお付き合いの席で見せる顔は仮面のそれ。どんな脚本の中にいて、今、自分はどんなキャストを演じてい …
川柳鑑賞 [川柳鑑賞]星巡る楽観してもしなくても/赤井花城 2024年5月27日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 軽やかに生きている人たちは決断が早い。僕はそんな憧れたちの存在を、いつも足踏みしながら眺めている。夜は長く、やがて朝が来たら動かなければな …
川柳鑑賞 [川柳鑑賞]不器用な口でもロマン持っている/石田酎 2024年5月26日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 愛を語らないからといって、愛を持たないわけでない。むしろ、秘めたる情熱ほど燃え上がりやすいような気もする。はて、ということは、饒舌にロマン …
短歌鑑賞 [短歌鑑賞]フェイクファー風を含んで湿りだす守りたいのは正しさじゃない/法橋ひらく 2015年6月22日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 フェイクファー風を含んで湿りだす守りたいのは正しさじゃない 法橋ひらく それはとても速くて永い (新鋭短歌シリーズ) べき …
短歌鑑賞 [短歌鑑賞]母と目が初めて合ったそのときの心でみんな死ねますように/岡野大嗣 2015年3月9日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 母と目が初めて合ったそのときの心でみんな死ねますように 岡野大嗣(twitter/blog「第2ファスナー」) サイレンと犀 (新鋭 …
短歌鑑賞 [短歌鑑賞]ならべるとひどいことばにみえてくる頑張れ笑え負けるな生きろ/岡野大嗣 2014年12月24日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 Amazonでサイレンと犀を購入すると、特典に安福望さんのポストカードがついてきた。安福望さんはこの本の装画と挿し絵を描いている方で、神戸の …
短歌鑑賞 [短歌鑑賞]自殺者の三万人を言いしときそのかぎりなき未遂は見えず/吉川宏志 2014年11月23日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 自殺者の三万人を言いしときそのかぎりなき未遂は見えず 吉川宏志 燕麦―吉川宏志歌集 (塔21世紀叢書) 新しい看板のまま、 …
短歌鑑賞 [短歌鑑賞]三月の十日の新聞手に取れば切なきまでに震災前なり/中村偕子 2014年10月25日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 三月の十日の新聞手に取れば切なきまでに震災前なり 中村偕子 変わらない空 泣きながら、笑いながら 東日本大震災を経験した五 …
短歌鑑賞 [短歌鑑賞]トングにて肉の赤きを返しつつこの四半期をねぎらわれおり/松村正直 2014年10月10日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 トングにて肉の赤きを返しつつこの四半期をねぎらわれおり 松村正直(blog) 午前3時を過ぎて (塔21世紀叢書) 空想で …
短歌鑑賞 [短歌鑑賞]多すぎる言葉を払い落したらきれいな空が広がっていた/中畑智江 2014年10月3日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 多すぎる言葉を払い落したらきれいな空が広がっていた 中畑智江 同じ白さで雪は降りくる (新鋭短歌シリーズ15) 「愚痴なら …
短歌鑑賞 [短歌鑑賞]かの時に言ひそびれたる大切の言葉は今も胸に残れど/石川啄木 2014年9月1日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 かの時に言ひそびれたる大切の言葉は今も胸に残れど 石川啄木 一握の砂 血圧や呼吸、心拍を伝える集中治療室のモニター。僕たち …
短歌鑑賞 [短歌鑑賞]風鈴の思い出しては鳴っているあれはゆうべの星との会話/杉崎恒夫 2014年8月23日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 風鈴の思い出しては鳴っているあれはゆうべの星との会話 杉崎恒夫 パン屋のパンセ 縁側、冷たい水。蝉の声、高校野球の実況中継 …
短歌鑑賞 [短歌鑑賞]だまし絵に騙されあっていましたね でたらめにうつくしかった日々/笹井宏之 2014年8月20日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 だまし絵に騙されあっていましたね でたらめにうつくしかった日々 笹井宏之 てんとろり 放課後や夏休みは永遠に続くように思わ …
短歌鑑賞 [短歌鑑賞]新しい朝が来たけど僕たちは昨日と同じ体操をする/木下龍也 2014年5月28日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 新しい朝が来たけど僕たちは昨日と同じ体操をする 木下龍也(twitter) つむじ風、ここにあります 新しい朝という言葉に …
短歌鑑賞 [短歌鑑賞]助手席のクーラーからは八月の土のにおいが漏れて 遠雷/山崎聡子 2014年5月12日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 助手席のクーラーからは八月の土のにおいが漏れて 遠雷 山崎聡子(twitter) 手のひらの花火 歌人の穂村弘さんは、この …
短歌鑑賞 [短歌鑑賞]あと少しのぼれば空が見えますよ抱きしめているもの捨てなさい/東直子 2014年5月9日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 あと少しのぼれば空が見えますよ抱きしめているもの捨てなさい 東直子(twitter) 十階 短歌日記2007 荷を背負った …
短歌鑑賞 [短歌鑑賞]夕空が鳥をしずかに吸うように君の言葉をいま聞いている/大森静佳 2014年4月26日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 夕空が鳥をしずかに吸うように君の言葉をいま聞いている 大森静佳(twitter) 歌集 てのひらを燃やす (塔21世紀叢書) …
短歌鑑賞 穂村弘さん監修の「はじめての短歌」に呻りっぱなし ~穂村弘さんってどんな人? 2014年4月19日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 「短歌で自己表現をしたい」「短歌がもっと上手になりたい」と思う人には最適な教科書であるのは勿論、穂村弘さんならではの文体が読み物としても面白 …
短歌鑑賞 [短歌鑑賞]Googleにホットスポット記されず北北東の風に吹かれる/天道なお 2014年4月15日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 Googleにホットスポット記されず北北東の風に吹かれる 天道なお(twitter/blog) NR 何年も通った校舎の前 …
短歌鑑賞 [短歌鑑賞]わたくしは水と炭素と少々の存在感で生きております/笹井宏之 2014年4月5日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 わたくしは水と炭素と少々の存在感で生きております 笹井宏之 ひとさらい 昨日歩いた道のどこかで見かけたタンポポの数を僕たち …
短歌鑑賞 [短歌鑑賞]さみしくて見にきたひとの気持ちなど海はしつこく尋ねはしない/杉崎恒夫 2014年3月13日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 さみしくて見にきたひとの気持ちなど海はしつこく尋ねはしない 杉崎恒夫 パン屋のパンセ 作者の杉崎さんは大正8年生まれ。20 …
短歌鑑賞 [短歌鑑賞]たくさんの孤独が海を眺めてた等間隔に並ぶ空き缶/木下龍也 2014年2月15日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 たくさんの孤独が海を眺めてた等間隔に並ぶ空き缶 木下龍也 つむじ風、ここにあります ソチ五輪のフィギュアスケートで日本男子 …
短歌鑑賞 [短歌鑑賞]降りだせる雨に気づけるきみを見て恋の終わりを予感しており/小島なお 2014年1月20日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 降りだせる雨に気づけるきみを見て恋の終わりを予感しており 小島なお サリンジャーは死んでしまった クロージングやデート。 …
短歌鑑賞 [短歌鑑賞]真実がもしも山なら君たちが登ったところで徒労ではない/中島裕介 2014年1月12日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 真実がもしも山なら君たちが登ったところで徒労ではない 中島裕介 もしニーチェが短歌を詠んだら 効率のいい方法、近道。 …
短歌鑑賞 [短歌鑑賞]あまたなる人の患ひのもととなりし海にむかひて魚放ちけり/今上天皇(平成) 2014年1月10日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 あまたなる人の患ひのもととなりし海にむかひて魚放ちけり 今上天皇(平成) 天皇陛下:水俣など訪問地を題材に短歌 天皇陛下は …
短歌鑑賞 [短歌鑑賞]たっぷりと春を含んだ日溜まりであなたの夢と少し繋がる/笹井宏之 2014年1月9日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 たっぷりと春を含んだ日溜まりであなたの夢と少し繋がる 笹井宏之 えーえんとくちから 理論は統計で、統計は感情や思惑の積み上 …
短歌鑑賞 [短歌鑑賞]知り合いの勝手に動く掃除機を持っていそうな暮らしをおもう/吉田恭大 2014年1月7日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 知り合いの勝手に動く掃除機を持っていそうな暮らしをおもう 吉田恭大 短歌研究 2013年11月号 スタートラインは同じだっ …
短歌鑑賞 [短歌鑑賞]この街が廃墟になっても後ろ手に空を見上げたままなのでしょう/東直子 2014年1月2日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 この街が廃墟になっても後ろ手に空を見上げたままなのでしょう 東直子 十階 短歌日記2007 明石駅に降り立った父は、ホーム …
短歌鑑賞 [短歌鑑賞]そのゆびが火であることに気づかずに世界をひとつ失くしましたね/笹井宏之 2013年12月20日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 そのゆびが火であることに気づかずに世界をひとつ失くしましたね 笹井宏之 え-えんとくちから 「人それぞれ」とお題目のように …
短歌鑑賞 [短歌鑑賞]忘れてはならぬ何かを念のため記したはずのあのメモがない/小島ゆかり 2013年12月16日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 忘れてはならぬ何かを念のため記したはずのあのメモがない 小島ゆかり 純白光 短歌日記2012 忘れっぽい人のことを集中力や …