川柳 【川柳】冷めていく紅茶 自白の時がきた ばた 2007年8月5日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 形式的なティーカップ、汗、動悸、鼓動、焦燥。責められることを予感した、沈黙。口を開けば、ストーリーの始まる。じりじりと、焦げていく心。僕はも …
川柳 【川柳】死亡率低下 さめざめ蜘蛛の糸 ばた 2007年8月4日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 管に繋がれた命の増えて。かろうじて呼吸はしている、白い建物。死亡率低下。生きているばかりが、希望ではないことも。許されはしない、その、蜘蛛の …
川柳 【川柳】うっかりと僕の焦がしている地球 ばた 2007年8月4日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 明日を植えることも、未来を燃やすことも。ほんのちいさな、にんげんという生き物の、ちょっとした。子どもたちがいつか、裸足のままで歩くことのでき …
川柳 【川柳】年金の増える手品はないですか ばた 2007年8月4日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 お役所仕事って、こういうことなんだよ。子どもたちに聞かせる話。おーい、役所の皆様方、拝啓、拝啓。=== 【佳作】年金の増える手品はないです …
川柳 【川柳】遺伝子を叩き直しているチャペル ばた 2007年8月4日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 魂を浄化させて。今までの自分ではない、自分の中の流れを祈る。きっと虫のいい話なんでしょうが。それだけの決意をもって、臨むもの。きみと、ここか …
川柳 【川柳】梅雨明けの空 今日からは今日からは ばた 2007年7月14日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 きっかけ、でもいい、口実、でもいい。とりあえず、でもいい、ようやく、でもいい。忘れるための太陽なのか、背中を押すための風なのか。とにかく、き …
川柳 【川柳】平和って聞いて生まれてきたんだよ ばた 2007年7月14日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 確かそんな約束をしたはずの僕らは。どんな顔をして、のぼる魂の無念を教えてあげられるのだろう。とめなきゃね、やめなきゃね。それは、まだ見ない、 …
川柳 【川柳】罪深き僕に笑ってくれるポチ ばた 2007年7月14日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 たとえば、いま、玄関で待っていてくれる。たとえば、いつか。魂になって巡り会う頃、きっと笑ってくれる。生きていても、生きたそれからも。ずっとそうなんだろうという気がしている。いつだっ …
川柳 【川柳】母になる瞳にぶれのない決意 ばた 2007年7月14日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 すべての優先順位の一番に。強く、優しく、暖かく、確かに。きみは、もうすぐ、母になる。その道の、なんと透明であることか。=== 【掲載】母になる瞳にぶれのない決意 ふあうすと …
川柳 【川柳】まだ今日があるネクタイの主義主張 ばた 2007年6月12日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 諦めたら「もう」、諦めなければ「まだ」。それを自分に言い聞かせるため、鏡の中のぼくは。準備完了、ネクタイに気合を入れて。強い顔をして、エネル …
川柳 【川柳】にんげんを急ぎはしないカタツムリ ばた 2007年6月12日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 ふあうすと2007年6月号、裏表紙広告。=== 一年を折り返す6月。この時期、納品の多い印刷屋泣かせの雨が続きますが、束の間の「太陽」を見付 …
川柳 【川柳】レトルトの愛が育てている時代 ばた 2007年6月12日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 「宿題、終わったよー」「テストで100点、取ってきたよー」「赤ちゃん、出来ちゃったよー」そうだ、祝福の拍手をしなくては。=== 【掲載】レ …
川柳 【川柳】国境の濡れ雑巾が追いつかぬ ばた 2007年6月12日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 繰り返してばかりの、争いの炎に。飽き飽きしていて、それは、天気予報と変わらないくらい、見慣れたニュースの一部だった。きっと、誰かが始めたんだろう。きっと、そのうち終わるんだろう。そ …
川柳 【川柳】平成の兵隊たちがするピアス ばた 2007年6月12日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 戦争は、過去の。平和は、当たり前の。兵隊たちは、飾りながら、過ごしていた。そうなるだろうとは、知らず、生きていた。昭和の、次の。そんな時代の、お話だった。=== 【掲載】平成の兵 …
川柳 【川柳】白線の内側 鬼も胃薬も ばた 2007年6月12日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 選者:中川 一さんの選後評 何故「鬼」と「胃薬」が並列にならぶのか。その意外性が句の幅を広げる。臆病になった鬼は縄張りの外へ少しでもはみ出すことを恐れ、胃薬は箱と説明書に使用上の注 …
川柳 【川柳】ホスピスの亀 生きているそれだけで ばた 2007年5月12日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 ホスピスの真ん中、水槽。集う人みんな、興味深そうに覗き込む。亀は、少し何かを期待しながら首を伸ばしている。ただ生きている、それだけのこと。そ …
川柳 【川柳】お化けだといえば信じて子の寝息 ばた 2007年4月29日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 子:(夜更かしをしたいとぐずっている)母:「悪い子は、お化けがさらっていっちゃうぞ」子:「お化けなんて来ないもん!」母:(ドアをノックしてみ …
川柳 【川柳】戦争と平和 カルビとさとうきび ばた 2007年4月29日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 つまり、それほど、遠くもなく。こっちとあっちの隔たりは、脆くあり。ざわわ、ざわわの、風の舞う場所。眠る魂たちは、何か、微妙な空気を感じ始めて …
川柳 【川柳】釣鐘のある当然とハイヒール ばた 2007年4月29日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 ない時代、強いられた時代、贅沢は敵とされ。やがて、その象徴たる存在も、徴収され、形を変え、平和を破る轟音となった。ほんの数十年前に、そこに、あるべきものがなかった景色があったのだと …
川柳 【川柳】ぐうと鳴く虫を封じた母の味 ばた 2007年4月29日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 高価なおもちゃを与えることではなくて 子の「おかわり」に応えてあげられる そんな 豊かさと 優しさと ぬくもりと 当たり前を …
川柳 【川柳】愛娘 防虫剤が効きすぎて ばた 2007年4月29日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 変な虫が付かないようにと、なんとか、かんとか、計画通り。そしてやってくる、賞味期限。あーあ、こんなはずじゃなかった。どうしたって大人は、高望みをしちゃうのか。あーあ、こんな、こんな …
川柳 【川柳】コロッケの厚みで母は母である ばた 2007年4月29日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 見覚えのある形へと、変化していく様子。やがてこんがりときつね色。その温もりは、きっと、どんな家にもあったに違いない。母は、母で。当たり前の顔 …
川柳 【川柳】この頃の家族を覗く鯉のぼり ばた 2007年4月28日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 いつも、ふあうすとの裏面広告に、こんな感じで文章を書いています。=== 目を覆いたくなる悲惨なニュースが続いています。 荒廃していく世の中、人の心…今一度、誰の心にも豊かさが取り戻 …
川柳 【川柳】レールには急停止した痕もある ばた 2007年4月6日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 順調に見えて、見せて。僕の絆創膏のあたりは、知る人ぞ知る。加速、加速、どうにか今は。あの日あの時、死にたいくらいの涙だったことを。=== …
川柳 【川柳】蛙の子お人好しだと言われても ばた 2007年4月6日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 それは僕の中に流れる、父の、母の。だから、どうしようもないんだ。だから、どうしようもなく、誇りなんだ。僕の今、ここにいること、ここにいること …
川柳 【川柳】まだ海に日の丸を見る父の父 ばた 2007年4月6日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 ほんの思い出話。海で思い出すこと、海に語りかけること。洋上に咲いた、散った桜に。どうしてそんな、淋しそうな顔をして。=== 【掲載】まだ海に日の丸を見る父の父 ふあうすと2 …
川柳 【川柳】ベビーカー僕もいつかは持ち上げる ばた 2007年4月6日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 出来ちゃった結婚だとか、なんだとか。無責任な弱さを、勢いでどうにかするなんて。ぼくは、わたしは。生まれて、いいのですか。望まれて、生まれるの …
川柳 【川柳】もう一度風に吹かれてみる四月 ばた 2007年4月6日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 四月の風に、淋しいけど手を振る。My dear。 でもきっと未来に。握手のような、確かなものを求めて。ここからスタート、暖かな、長い道のりの …
川柳 【川柳】君と見た景色の中を生きている ばた 2007年3月31日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 小僧さん、いつもコメントありがとうございます。昼から出かけないといけないので、余裕のない鑑賞になってしまいましたが、何かの参考になれば。若輩 …
川柳 【川柳】ひらがなで大人を伝えられますか ばた 2007年3月27日 batacchi 川柳と短歌をこよなく愛する明石のコピーライターの日記 嘘をなく一日を過ごせた大人には、花丸をあげましょう。そうして、やさしいことばで、子に語りかけてあげてください。あなたのみたこと、きいたこと、 …