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虫に喰われた一枚の葉を見て思ったこと。

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虫に喰われた葉がある。

いや、本当に虫に喰われたのかどうかは知らない。元々こういう形なのかもしれないし、虫以外の作用でこうなったのかもしれない。でもまぁ、とりあえず、僕はこの葉を見て虫に喰われたのだと思い、iPhoneを向けて緑の名残りを記録したのである。

この葉を食べた虫が、いまどこで何をしているのか、生きているのかどうかも分からない。もしかすると、寿命を全うする前に、恋に落ち合って、自分たちの軌跡をこの世に残して去ったのかもしれない。

だとすれば、この葉は、その虫に喰われてしまった葉は。

新たな命への螺旋のために必要な糧として、この世に生まれてきたわけだ。そうして僕は勝手に、そんな命のドラマを想像して、こんな駄文を世に放とうとしている。葉はまた、この文章を読むために時間を費やしてくださったあなたの命にまで繋がっている。

生きていると、つい、「自分なんて」と己の価値を下げてしまいがちだ。でも実際は、葉や虫の命ですら、脈々と僕たちの時間に繋がっている。その命に意味がないわけがない。誰にでも時間があり、その命を生かすことは誰かの命を豊かにすることなのだ。

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葉を撮り終えると、一羽の鳥が枝に止まった。
この連なりはまた、僕たちに繋がっていく。

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