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[川柳鑑賞]生きている恐い世界の真ん中で/平松直樹

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通りを行く人たちに肩がぶつからないよう小さく歩いても、いま、ここは世界の真ん中なのだ。作者はそれを「恐い」と言った。なんという実感のこもった表現だろう。右へ傾き、左へ重心をとれば星はいとも簡単に揺らぎ始める。「ちゃんとしろよ」と誰かに呼ばれたような気がした。調和を求めて、僕は耳を澄ます。世界が恐い。

生きている恐い世界の真ん中で/平松直樹
ふあうすと 2023年8月号

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