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[川柳鑑賞]病床にためらう月を呼び寄せる/荒岡浩志

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情感のある句だ。月。ためらう月。病床に。それを客体として人間が呼び寄せる。月は大切な人を表す比喩だろうか。それともツキを得て快癒を祈るのだろうか。まぶしすぎない月が病床の人を包んで、やわからかい闇を抜けていく。いつも通りの朝が静かにやって来る。

病床にためらう月を呼び寄せる/荒岡浩志
ふあうすと 2023年9月号

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