明石公園内の小径。
右側の階段が本来の道なのだけれど、土が少しずつ痩せていき、段差が急になってしまった。だから思った人がいるのだろう。
こっちの方が楽に登れるのではないか。
木々の間を、誰かが通り抜けて歩き出した。
そのあとを、きっと誰かが続いた。
毎日、今日も誰かが連なった。
土は踏み固められて、やがて道の顔を現した。
思惑がやがて事実となる。そんな歴史の積み重ねを身近に感じたような気がする。
秋、深まり、ほどなく冬が来る。暦の上ではすでにそうだ。
今日も何処かで、道の歴史が連なっている。