高知旅行で得た一番の学びは「残す」ということ。
高知県立文学館では県内ゆかりの作家たちについて、様々なエピソードなどが
展示、紹介されていた。
彼らは「書く」ことで、意思を残す。 そして、残されたものが、大衆に評価
されると、それは「残る」ものとなる。残ったものは、永遠にそこに存在して、
過去から今に、熱を帯びたままメッセージを投げかけてくることになる。
「残す」ことには、様々な障害もある。
でも、彼らは「残した」。そして、「残った」。
彼らの愛用した品や原稿、それは単なる物質的なものであるが、それに触れ、
それに向き合った彼らの姿を思い浮かべるだけで、揺さぶられるような興奮を
覚える。
僕の魂は、彼らから強い刺激を受けた。
自分は、『まだ』、残るような何かを記してはいないのかもしれないが。
『いつか』、そんな、残したいと望まれるような、心溢れるものも
書いてみたいと思う。
その決意を覚えられただけでも、30代になって最初の高知への旅は、
大変有意義であった。