また眠れずに目が覚める、3時。
夢を見ていた。
走って、車に乗って、遠くへと逃げていく。
約束の場所。
昔の顔が並ぶ。
許している自分がいた。
許されている自分がいた。
寛大な時間だった。 帰るべき巣、それは居場所だった。
笑顔だった。心から笑っていた。
そして目が覚めた、暗闇 ―。
過去に置いてきたまんまの「?」を、考えない日は一日もない。
先のことだけ考えていれば、それでいい。
わかってはいても、足踏み。
ど真ん中のストレート。 ホームランボール。
力を入れてバットを振る。 手ごたえの予感。 空振り。
そんな「空を切る」感覚ほど、心には深き傷となって残る。
いま、そのあたりが膿んでいて苦しい。
治療方法は・・・ 何かに夢中でいる時間を増やすこと、か。
いつかは楽になれるのか。自分に問いかけて、問いかけて。
また眠れずに目が覚める、3時。
今日も夢を見ていた。