7月1日、会社としての新しい期が始まりました。2005年の7月に社長になったので、もう、15期目を迎えることになるのですね。
社長就任。
普通の会社ならば、社長が変わったことを挨拶して回るものなのでしょう。
僕の場合は、前年に新しく就任した社長を追い出す形で社長になったので、お家騒動が周囲に伝わってはいけないと、まずは「社長が変わったことを秘密にしておく」ことを最初の仕事にしました。
7月20日には銀行から電話。「口座にお金が入っていませんが、支払いはどうされるつもりですか?」
8月には、あってはならないミスが発覚してお客さまに土下座。
9月になると、口座に4800円しかお金が残っておらず、これはもう、ファミコンのソフトをひとつ買って、夜逃げした先で遊んで過ごした方がいいのではないかと思ったくらいでした。
色々あった、そんな始まりだったのです。
14期目の今期は、古くから活動を共にしてくれたメンバーと入れ替わるかたちで、新しく、女性メンバーを迎え入れてやってきました。
彼女は本当に頑張り屋さんで素直です。
アドバイスしたことは、咀嚼して自分のものにしようとします。必要とされることに喜びを覚え、責任を持って仕事に取り組んでくれています。
デザインという形だけでなく、お客さんのお客さんを想像するために、丁寧に誠実にコミュニケーションも図ろうとします。
彼女が入社する直前は、苛立ちだけに支配される毎日でしたから、ほんとうに、会社全体のことも自分自身の精神的なことも、その頑張りで救われてきたなぁと感謝するばかりです。
彼女も入社して一年経ったので、ここからは、もっと自由に、失敗を恐れず、挑戦してほしいと願っています。
そんな雰囲気と環境は、自分が作っていかないといけませんね。
さて。
去年は肋骨を二回折りました。
その後熱中症で倒れ、真夏のジョギングをやめた途端に頚椎椎間板ヘルニアを発症。左腕が使えなくなり、いまも痛みに苦しんでいます。
どうやら緑内障も進行しているようで、老眼とあわせて、ノートパソコンに向かうのも億劫になってしまいました。
プレイヤーとしての限界も感じる中で、自分がやってはいけないこと、やるべきこと、やりたいこと、それが何なのかをしっかり見極めていかなければなりません。
もう、体力勝負で全てをこなせる時期は過ぎたのです。
今期はそういうことを深く考えながら、ひとつひとつの計画に日付をいれて取り組んでいきます。
自分たちの経営理念は、変わることなく【伝わる喜びを想像し、伝えるチカラを創造する】ということ。
「ソウゾウ」のある毎日を、メンバー全員でちゃんと、共有していきます。
今日がいちばん若い日。
継続と行動の先にある世界へ、進んでいくばかりです。
コツコツ、ソウゾウ、コツコツ、ですね。