僕のように自己肯定感の低い人間から見ると、「俺はすごい」と自分に自信を持てる人を羨ましくも思うのです。
ただ、どんな自信も周囲を不快にさせるものであってはならないし、時として、謙虚さを持ち合わせたほうが、物事はうまく進むこともあると思います。
過ぎた自信は、ただの傲慢。
傲慢になってしまうと、どうせあの人は話を聞かないし・・・・・・と、示唆を与えてくれる人が減ってしまいます。
自分を認めてくれる場所、許してくれる人。
そんな環境だけを選んで生きていくというのもありかもしれませんが、ならば、わざわざこちらに出張ってきて「ほら、いつまでそんな生き方をしているつもりですか?」と蔑むような類の言動はするべきではありませんね。
自意識の高さゆえ、虎になってしまったのは中島敦の山月記。教科書にもよく登場するお話です。
僕たちは心に、虎を飼っています。
孤高の虎は、なにゆえに吠えるのでありましょうか。
霞みがちな春の月を見上げながら、そんなことを考えていました。