前川企画印刷では、仕事と作業の違いを明確に区別して定義しています。言われた通りにやるのは作業、想像と提案を加えてアウトプットするのが仕事であるというのがそれです。
以前から、社内で指示を出すときは10のすべては伝えないようにしていましたが、今年(新体制)になってからは、さらに指示の割合を大胆に減らしています。その結果として歌丸師匠には想像力と段取り力を養ってほしいと願っていますし、猿専務には挑戦力と交渉力を養ってほしいと思っています。
指示を待っていると、ひとは、「相手が適切な指示をくれなかったから」と、他責にして自分を正当化してしまいがちです。違うと思うのです。自分が動きやすいように、自分が結果を出しやすいように、相手をどのように動かしていくか、自分に何が足りないか、自責。それを考えていくことが仕事であり、自分の地位を高めていくことだと思うのです。
だから自分は、彼らの挑戦に対しては全面的な責任を負うものとし、どんどん失敗できる土壌を作ってやりたいと思います。そのために、あえて「指示を出さない(=任せる)」という姿勢を貫いていこうと考えています(ただしヒントは出します)。
もちろん今は、色々と自分が動きたくても動けない身体の状況にあるのですが、この状況もまた、そういうチーム作りを加速させるために起きた必然なのかもしれませんね。
自分も若いときから、たくさんのチャンスをもらい、たくさんの失敗をして、今日までやってきました。ミスをたくさんの方にフォローしていただきました。自分がされて嬉しかったことを、人にもする。シンプルにそれだけのことを、僕は貫いていきたいと思うのです。