あぁ、考えてみれば、厄年と後厄のこの2年間は、身体がいろんな悲鳴を上げていたのでした
緑内障もそう、そして右手の指の神経痛、右胸の肋骨骨折、顎関節症に左肩に症状の出た頸椎間板ヘルニア。
人間関係でうまくいかないこともあって、この2年間は自分にとって色々なことを考える良い機会になりました。
自分が自分の身体と闘っている間に、世間では「働き方革命」なんて言葉が一般的になり、僕のような体力勝負で生きていこうとする人間はすっかり世の中で通用しなくなってしまいました。
時代の変化のタイミングで僕の身体がこんな風になったというのは、きっとそれなりの意味を持つことなのでしょう。24時間仕事でもいいと思っていましたが、自由がきかなくなり、時間と体力の費やし方について、真剣に向き合わなければいけない時期になったのだと思います。
まだまだ考えはまとまっていませんが、幸い、新しい戦力となってくれた彼女が、僕たちに絶えず、新しい風を吹かせ続けてくれています。自分はその風のなかで、身体を治しながらこれからの生き方を考えるばかりです。何ができるのか、何ができなくなるのか、ちゃんと仮説を立てていかなければなりません。
音楽を奏でること、言葉を綴ること、世界をちぎり撮ってドラマにしていくこと。
そうやって表現をしていくことに軸足を置いていきたいという自分の気持ちは、今も昔も変わりません。そんな匂いに共感してくださる人たちを集めて、その人たちのお手伝いをしながら、自分たちの生業としていく。だから僕たちの経営理念である伝える喜びを想像して、伝わるチカラを創造するというのも、絶対に変わることはないのです。
その体現者として、自分自身が「伝え方」にこだわり「見られ方」を意識して発信していくことは、何よりも優先して取り組んでいくべきことです。いま、こうして、痛み止めの効いている時間にまず、この表現に向かうのは、そういうことなのです。
心に向かうことを優先する。
すっかり弱くなってしまった身体ではありますが、僕はシンプルに、その想いを新たにしているところです。