毎月増えていく新しい名刺。いま、出逢った人が自分の利害関係とはならずとも、目の前にいる人の先の誰かが自分の利害関係になるかもしれず、僕たちは空気の中に、お互いの親愛と尊敬を込めて言葉を選び合う。
年齢が近ければ近いほど、打ち解けるまでの時間を要しない。だからどうしても、そんな場所を求めてしまう傾向があるのだけれど、結果として、年齢の離れた人たちとの関係を拒絶するような空気を発するようになってしまってはならない。色々な関係のなかを生きていくということ。あえて、苦手な世界に身を置いて肌で感じようとするのもまた、大切なことだと考えている。
個性は大事だ。ただ、個性が無礼になって相手を不快にさせてしまってはいけない。距離感、間合い。僕たちはそれを批判によって覚えていく。さて、僕たちはいま、批判されることを回避しすぎてはいないだろうか。