完全に伝わることはないとわかっている。言語。それでも、ぎりぎりまでを攻めて、響け、と念じている。言葉。職人たちの研ぐ光にも似て、僕たちは今日の風の色を置き換えて刻むことをやめようとはしない。言霊。
詩を生活の一部に選んだ者たちは、遠回りの道にいて、影だけをチラつかせて存在を示すのだから面倒な生き物だ。そうして僕も、薄い色のいくつかを遠くから投げてみせては。
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「伝」「想」「創」
僕が僕たちの使命として共感してほしいことは、漢字三文字に集約した。そして、それを実現する具体的な行動として、コミュニケーションを深めよう、日付を決めよう、アクションのひとつひとつを示そう、喜んでもらおうという話をした。社内ミーティング。
何度も期待しては裏切られて、相手のせいにして逃げたくなる日もあったけれど、やっぱりそれでも「今度こそは」を繰り返している。チャンスというカードを与えること。それが出来なくなったときが、退き際なのかもしれない。
何が変わるのか、変わらないのか、分からない。それでも僕は、言葉で生きていくことを決めた人間だ。軸には「伝」がある。今日の言葉が永遠の基礎となって花となることを待つ。