桜を叩くように、執拗な雨。
— 西端康孝 / 川柳家・歌人 (@bata) 2016年4月3日
散らし雨の重さを背負って、咲いたばかりの薄紅たちが壁やアスファルトを泣くように染めていた。しばらくして乾けば、風をはらはらと舞い始める。咲いている間はもちろん、その前も後も、桜はどんな風にも絵になってすべてを和ませる。
自分を必要としてくださる人たちとの「僕たち」という複数形に時間を費やそうと思う。中途半端な義務感に追われるのはやめることにした。捨てるものは捨てて動いていく。街は決意にふさわしい色に満ちていた。