川柳の世界の、僕の兄貴分である加藤鰹さんにお会いしてきた。
手紙やメール、ネット上でのやりとりはあったものの、実際にお会いするのは今回がはじめて。川柳の世界では50代60代でも「若い」と言われるくらいなので、一回り上の人たちは僕にとって特に身近に感じやすい存在だ。人懐っこい笑顔、(僕の生まれた)静岡の言葉、吹奏楽経験者、そしてなにより、僕は鰹さんの句の大ファンなのである。本当に素敵な人だった。そりゃモテるわけだと思った(笑)
【川柳鑑賞】ディスイズアペンさあ夢を綴ろうよ 加藤 鰹 | 川柳をこよなく愛する明石のタコこの夏、鰹さんはすい臓がんで余命三か月であることを告げられた。事実を知って僕はこんな記事を書いている。とても会いたくなった。でも、会いに行くことは最後かもしれないという気持ちをぶつけに行くような感じがして躊躇われた。今日会いにいくことも、ギリギリまで悩んだし、向かう電車のなかではずっと涙がとまらなかった。
でも、会ってよかった。ほんとうによかった。自分はこの人が大好きなんだなぁと思った。川柳をやっていたから出会えたひと。川柳をやっていてよかったなぁと心から思った。
帰り道、今日の写真が届いて、いただいた句集を読んで、また涙があふれ出してしまったけれど、「また会いましょう」と約束をすることができたから、再会を楽しみにこれからの時間を過ごせそうだ。頑張っているところも見てほしいから、もっともっと句作にも励みたいなぁと思った。
僕は言葉の世界の人。この世界にいるからこそ、共有できる感動がある、出会える人がいる。大切に大切にしていかなければいけない、僕の世界で、僕たちの世界の人たちだ。自分の居場所を再確認できて、今日はとびきり、幸せな一日になった。