結果を出している人に憧れて、継続を始めて、結果を出している人の10分の1の努力もしないあたりで、「あれにはなんの効果もなかった」という人は、これまでもこれからも何度も「なんの意味もなかった」を繰り返すのだろうと思う。語るだけなら誰にでもできて、負のスパイラル。先を行く人に憧れて同じくらいになりたいと思ったのならば、先を行く人の倍の速度で走らなくてはならない。それでもずっと遠くにある、小さな小さな背中。
年齢を重ねていくと、叱ってくれる人が少なくなる。つい、経験を重ねた側に僕もいるような錯覚をしてしまって、知識を語ろうとしてしまう。誇っていいのは、失敗も含めた自分の経験だけなのに、傲慢は絶えず生まれてきて自分を試そうとする。原点、初心、「まだまだ」という足らずを知るためには、自分を厳しく律してくれる存在を持つのが一番。「こんなに頑張ってきたこれまでだ」と思った瞬間に、扉は閉ざされてしまう。
英単語のprideには「誇り、自尊心」の意味もあれば「うぬぼれ、高慢、思い上がり」の意味もある。自分が大切にしようとしているものは、実は思い上がりなのかもしれない。苦労はするものであって、語るものではない。思い上がるなと、僕は僕に問いかける。