iPhoneにはNHKのラジオを無料で聴けるアプリ(NHKネットラジオ らじるらじる)があって、このアプリを使って「ラジオ深夜便」の宮川さんの語りを聴くのが楽しみの一つ。
ラジオ深夜便、宮川さんの声と語り方が景色を「見せて」くれる。
— 西端康孝 / 川柳家・歌人 (@bata) 2015, 7月 13
声だけで伝える情景。宮川さんは実際、場所の紹介をするときに「それでは見に行きましょう」というフレーズを使って、リスナーの想像力に委ねて僕たちを時空を越えた場所へと誘ってくれる。雰囲気のある声は、軽いと言われることの多い僕にとって憧れの対象だ。
ところで、このラジオ深夜便のなかでテノール歌手新垣勉さんの歌う私と小鳥と鈴とが紹介されていた。元々僕は金子みすずさんの詩が大好きなのだけれど、こうして歌になったものを聴くとまた違った印象で心に染みてくる。
郷愁を感じさせる唱歌。デジタルを通じて世界を容易に感じられるようになった今だからこそ、原点にある懐かしさは大切にしていきたいと思っている。理由でも理屈でもなく、自分は日本人なんだなーと思うとき、大きな荷物を置いて心を休められたような気持ちになるのは、誰にでも共感してもらえるのではないだろうか。
その他の収録曲は「赤とんぼ」「しゃぼん玉」「朧月夜」「待ちぼうけ」「故郷」など。是非、静かな場所で目を閉じて聴いていただきたい。