「ビジネス」と「クライアント」という言葉は、どちらも相手に対する自分の立場を勘違いさせてしまいそうな危うさを持っている気がして、僕は使わないことにしています。「ビジネス」ではなく「商売」で、「クライアント」ではなく「お客さん」。このフレーズだけで自分たちを選んでくださる方もいますし、このフレーズを出すだけでもう嫌悪感を示される方もいます。万人に受けようとして媚びてしまうくらいならば、共感してくださる人たちを大切にして僕は商売人の義に生きたいと思う。つまり経営者になって10年、青いまんまをずっと生きています。
肩書きがいくつ増えようとも、僕の根っこにあるものは商売人の「血」であり「義」だ。
見える関係を大切にしていますし、たとえ遠方の見えないお客様であっても見えるのと同じような心の距離感を大切にしています。
だから、見えているはずなのに見えていないように扱われたり、費やした時間や想いの長さを無視して軽く扱われると、僕は怒ります。悔しくなります。何よりもそれは、僕たちの想いに共感して時間を費やしてくださっている他のお客様に失礼なことです。そうか、僕はまだまだ、自分の想いを伝えきれていなかったのだなぁと無力を思います。
目の前の人と長い時間をかけて信頼関係を作ってきたつもりで、相見積サイトの値段と比較をされてどうこうと言われると、僕はこの人に何も伝えることが出来ず、何の信頼も得られていなかったのだな、と思う。全ては己の至らなさ。
— 西端康孝 / 川柳家・歌人 (@bata) 2015, 5月 13
信頼を積み上げて仕事を得ることになったところからが仕事なのだから、目前の成果物や金額だけを捉えて批評をするのは後出しジャンケンのようで好きではないな。
— 西端康孝 / 川柳家・歌人 (@bata) 2015, 5月 13
色々な考え方があって、どの旗印に集うかを選ぶのは人それぞれ。ただ僕は、青く生きたこれまでを変えることはできないだろうし、商売人ならばどうあるべきだろうと自問自答を繰り返して生きていくこれからは間違いないでしょう。
自分の思う正しさを生きればいい、なんて、本当に自分勝手。でもねやっぱり、媚びたくはないなぁと思う本音の自分がいる限り、この想い、伝えていかなければらならないとも思っています。
5月の青い風は青臭すぎるときもあって、笑われてしまいそうな気もします、が。どうぞ、笑ってやってください。こんな僕の、そんなこれからです。