同友会の前支部長の慰労会でバンド演奏をさせていただいた。
アーティストの人たちがよく言う「ライブは生き物だ」という話の意味がはじめて理解できた気がする。スタジオで練習をするし、本番前に同じ場所でリハーサルも行う。ところが、実際に聴いてくださる方々がいて、会場が熱気に包まれていくと演者のボルテージも上がっていくものだから、同じ曲でもまるで違うアレンジで演奏してしまう。バンドのメンバーもそれぞれにテンションが違うので、お互いに影響しあってますます雰囲気の違う曲調に仕上がっていく。昨日の今日でスタジオに入って演奏したとしても、その時と同じ風には絶対に演奏できないだろう。その瞬間の空気だからこそできる演奏というものがあるということを、ずっと音楽をしてきて初めて知ることができた。本当にいい勉強になった。
最初に立ち上がってくれたのは誰で、手拍子を最初にしてくれたのは誰だったか。演奏していてもそれは見えるし感じることができる。それがすーっと横に全体に面でひろがっていくのは肌に伝わってきて心が震える。音楽であれ詩であれ、表現したものが反射して自分に返ってくるという経験は感動という言葉以外で伝えることができず、ただただ、これからも表現者でありたいと願った。
余談。
譜面の距離がいつもより遠く会場の照明が違うと、楽譜が全然読めなくなってしまう。メガネの度数って大切だ。