トルコにあるキマイラの燃える岩は2500年も燃え続けているのだそうだ。
トルコ南西部アンタルヤには、まるで「地獄の覗き穴」のような場所があります。
そのスポットは、アンタルヤの南西約80kmにある岩山で随所に開いた穴から炎を吹き出しているのです。
少なくとも2500年前から噴出するメタンガスは燃え続けてきたとされ、かつては海上からの目印に。今ではハイカーたちがお茶を入れるために利用されています。
そしてその炎はいま、お茶を沸かすために利用されているというのが笑えた。かつて船員たちは、この燃える岩を灯台として利用していたこともあるらしい。
頭はライオン、胴が山羊、そして尻尾が蛇で口からは火炎を吐き続けたのがキメイラであるとされている。この岩のあたりに閉じ込められたキメイラが今も火を吐き続けているのだという物語もあるそうだが、実際はメタンガスが噴き出すことによって燃え続けているらしい。
理屈を知らなかった昔のひとたちは、未知の生き物がここにいるのだと考えた。知ることで理屈が備わると、途端にそこは科学や地学の世界になってしまう。想像のままに生き物の咆哮を浮かべるほうが楽しいと思うのは、僕が詩を書く人間だからか、単に理科が苦手だったからなのか。
地球はひとの命を簡単に奪うこともすれば、ひとの命に多くの恵みを与えてくれたりもする。この星にはきっとまだまだ解明されていないことが多くて、電波の飛び交うこんな時代にも、いろんな神話や物語、詩を描く人がいるんだろうなと思うと世界がとても眩しくなる。僕たちは大きな星に生まれたね。