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PET検診、がんの85%見落とし…がんセンター調査

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ちょっと気になるニュースですね。

ただ、検査の結果がすべてではないし、すでに癌がわかっている場合は、いかに本人の体調が
良好であるか、ということが大切だと思います。

「レントゲン」や「結果」ばかりを追いかけて、大切な「本人の表情」が見えなくなってしま
っては、本末転倒。

「知識」ばかりが先行して、焦らないようにしていきたいものですね。


PET検診、がんの85%見落とし…がんセンター調査

 国立がんセンター(東京)の内部調査で、画像検査PET(ペット、陽電子放射断層撮影)に
よるがん検診では85%のがんが見落とされていたことが分かった。

 PET検診は「全身の小さながんが一度に発見できる、がん検診の切り札」と期待され、急速
に広がっているが、効果に疑問符がついた形だ。

 PETは、放射性物質が含まれた薬剤を注射し、がんに集まる放射線を検出してがんを発見す
る装置。

 同センター内に設置された「がん予防・検診研究センター」では、2004年2月から1年間
に、約3000人が超音波、CT、血液などの検査に加えPET検査を受け、150人にがんが
見つかった。

 ところが、この150人のうち、PETでがんがあると判定された人は23人(15%)しか
いなかった。残りの85%は超音波、CT、内視鏡など他の方法でがんが発見されており、PE
Tでは検出できなかった。

 がんの種類別では、大腸がんが見つかった32人のうち、PETでもがんと判定された人は4
人(13%)。胃がんでは22人中1人(4%)だった。

 PETによる発見率が比較的高いとされる肺がんでも28人中6人(21%)、甲状腺がんで
11人中4人(36%)にとどまった。

 PETは1994年ごろから使われ始め、現在は100近くの医療機関が導入、多くでがん検
診にも使われている。がん検診には保険がきかないため、10~20万円程度の費用がかかる。
日本核医学会の調査では、2004年9月の1か月間だけで4600人が受診した。PET検診
と温泉ツアーなどをセットにした旅行企画も売り出されている。

 国立がんセンターの村松幸男検診部長は「PETでは『小さながんを見つけやすい』と言われ
てきたが、早期がんでは他の検査に比べ検出率が低かった。PET検診の意義は小さいのではな
いか」と話している。

 民間医療機関のがん検診では、がんのうちPETで検出されたのは64%、48%などのデー
タがある。国立がんセンターの超音波、CTなどを併用した検診では、がん発見率は一般の医療
機関に比べ高いため、相対的にPETでの発見率が低下した可能性がある。

(2006年3月3日14時31分 読売新聞)

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