あるイベントの打ち上げで、テレビ番組でも活躍されている女性タレントさんたちと飲みに行ったことがある。
場を和ませるトークは無論、食べ過ぎない程度にバランスよく食事を摂ってプロポーションを維持しようとする意識はさすがだなぁと思った。
「食べなければ空気を乱しますし、食べ過ぎれば夢を壊しますから」
職業の向こう側に抱く、僕たちの想像
美を生業とする人は美しくいなければならない。健康を生業とする人も勿論そうだ。「SEOをいかがですか?」と営業の電話をしてくる業者はSEOで集客に努めるべきで、差別化やブランディング、マーケティングといった概念については、それを売る人間よりも実践している人にこそ価値がある。
重い病を米で治したお米屋さんもいるし、造り手の想いを伝えることでファンを増やし続けるお酒屋さんもいる。
こうして考えると、僕たちは、その職業に対して「当たり前」や「違和感」という基準があって、次に付加価値を見つけようとしているのだと気付く。
昨今の起業ブームのなかでは、この一次予選ともいえる「消費者の基準」が軽んじられ、ふわっとしたところを先に立たせようとする傾向が強いように思うのは考え過ぎだろうか。
SNSで発する人柄や想いはとても大切。ただ、お客さんは、掃除の行き届いた入口に好感を抱き、店の中を想像するものだ。その期待や想像を裏切らない商売の本質は見失ってはならないと思う。
ところで。
「今回の原稿、誤字が多かったですけど大丈夫ですか?」という返信が届いた僕は、本質を忘れかけていることを自覚しなければならないのである。反省。