会議は何らかのアクションが決められる場。読んでわかることであれば紙に纏めておき、賛否や問題点を含めた活発な議論が行われるように予め仮説を作って臨む。もっとも、事前のストーリーがあまりに強固でも予定調和の報告になってしまう。会議の事前準備では道を作る、されど余地は残す。そのバランスはとても難しい。
活発な意見交換が行われ、効果の出る会議とは
意見交換が行われた結果、アクションが決まる。それが効果のある会議であるとすれば、
言い出しっぺが実行者、または実行責任者とならない会議は盛り上がる
ということを肝に銘じておきたい。良かれと思って発言したものの「ではその件について責任者になってほしい」と言われるとゲンナリする。ひとは自分の言葉に縛られる生き物。意見を出す自由と行動に責任を持つ義務は一度切り離しておかなければ、沈黙のまま、会議が単なる報告会と化してしまうのは必至だ。
役職に就いたのだから当たり前、は通用しない
合議体にも様々な形があって一律で通用する考え方だとは思わないが、説き伏せられて組織の一員になった人もいるということは忘れてはならない。
「名前を貸してくれるだけでいいから」「会議に出席してくれたらそれでOK」- そんな風に言われて義務感で参加している人にとって、発言を求められ、その責務を負うことは大きなストレス。役割は人を成長させるが、「役に就いた以上はやってもらわないと」という言葉は人を疲弊させる。
難しいことはない、会議が始まる前に個別に「協力してほしい」と伝えておけば議事はスムースだ。レジュメを作り込むだけが事前準備ではないと心得ておけば、重たいはずの会議は途端にエネルギーに満ちたものになる。
会議が終わったら「おかげさまで」とフォローする
事前に根回しを行い、発言の自由を保障する。そこまで出来たら、会議後「おかげさまで」のフォローを忘れないようにしたい。
協力を仰ぐために大切なことは根回しだが、協力を得た関係をより強い信頼関係に昇華させるのは余韻である。電話やメール一本、その「おかげさま」に感動して、この人が主宰する場を成功させたいと思った経験は一度や二度ではない。
事務的なイメージの強い会議という空間も、そこに「意気」を織り込めば雰囲気は変わるということを、進行する側にいても参加する側にいても覚えておきたい。