2014年から、経営理念を「伝わる喜びを想像して、伝えるチカラを創造する」に改めた。
印刷業は手段のひとつ、印刷屋という看板はお客さんが戸を叩きやすくするため。その戦略と目的を軸に置きながら、行動をリンクさせていく。理念と行動がリンクして、明確な違い、差別化に繋がるのではないか。
取り扱いを検討している用紙の製造現場を見学させてもらった。文字や絵の形にして想いをのせる人たちもいれば、その土台となる紙そのものに想いを込める人もいる。そんな全てを含めて、伝えるチカラを創造していきたい。伝わる喜びを想像していきたい。
— 西端康孝 / 川柳家・歌人 (@bata) 2014, 5月 31
手段のひとつである印刷の領域で、想いを伝える商品作りに取り組んでいる。商品研究の一環として、時間の許す限り、原料や材料に手を触れ、製造に携わる人たちの声を聞いていく。いいモノを作れば売れていく時代は終わったと言われているが、当たり前に存在するもののすべてが機械によって血が通わなくなったというものでもない。いいモノを買う人に売るのではなく、いいモノに付加価値をつけて、その存在を知らなかった層に「こんな効果をもたらす商品やサービスがある」と旗を振って認知させていく。それが僕たちの考える「伝えるチカラ」。
近視眼的マーケティングの話で、かつての鉄道会社が自分たちの事業目的を「鉄道業」と限定してしまって衰退したエピソードはあまりに有名だ。僕たちは手段と目的を取り違えることはしない。モノではなく、効果という価値を与えていく。
自分たちの存在価値を改めて定義するのに、現場で現物に触れることは、本当に大切。迅速な行動とコミュニケーションの質を高めて、既成概念にプラスαを付加していきたい。