3/16(土)夜。
午後になってお腹のあたりから膿が出始める。夜の診察で洗浄してもらうと、それまでの元気のなさが嘘のように覚醒した。痛々しいまでの膿の量、治療の様子は壮絶だったが、表情に輝きが戻って安堵する。免疫抑制中、皮膚の壊死と再生が遅れるのは致し方ない。体温が下がり気味だったのは溜まった膿が原因の可能性。これで好転してくれることを願う。体重の低下も落ち着いた。感染症が認められたことで、敗血症のリスク上昇。ステロイドを再度中断して、免疫機能の調整を続ける。
頑張るじゅにあの姿に感動することは勿論、先生の一言一言に感激する。「開業してから亡くなっていく動物たちを見ていると、医者を辞めたくなってきた」「じゅにあは高齢なのに、子どものような表情をするから可愛い」「僕でもこれだけ膿があったら痛いですよ。じゅにあ、頑張ってますよー」
休日や夜間で、どうしても対応出来ない時間帯も教えてくれた。32歳の若い先生は、これまでに出会ったどの先生よりもじゅにあに触れ、話しかけてくれる。
覚醒したわがまま王子は、膝をついて撫でてくれようとする先生に「おまえ、痛いことばっかりするなやー」とプイと顔を横に向けていた。喜ぶ家族、寂しそうな先生。ほんの、そんなことでも。
《愛犬じゅにあ、治療記(犬の悪性リンパ腫)》