一年で一番大きな仕事となる制作業務が今夕から始まる。
この仕事は、自分が経営者になって間もない頃、絶対にしてはいけないミスをしてしまいお客様にご迷惑をおかけしてしまった、そんなほろ苦い思い出の伴うもの。あの日以来、何度も確認することの重要性と、謝罪や反省とは、表面的であってはならず、お客様の懐に飛び込んでいくものにしようと心に刻んだ。
お客様のことを想えば、ミスはなくすように努めるもの。
ただ、人間のやることだから、ミスは当然に生じるものだとも思っていて、それは何度も社内で伝え続けている。ミスをしないロボットを管理するくらいなら、ミスをしたときに心を込めて行動することの出来る、そんな血の通った仲間たちと仕事を続けていきたい。
小さくても、組織。
「やれ」「やるな」と言ってしまえば簡単なことも、それぞれが配慮しあって重くならないようにしているのは、うちの会社のいいところなんだろうな。
胃の内膜が削られるような日々が続いても、心まで削がれて温度のない仕事になってしまわぬよう、あの日お叱りをいただいたことを思い出してる。暑くなるのは空のせいでも、熱くなるのは自分たちの心が決めるものなんだ、きっと。