自宅から、こんなに大きな虹は初めてだった。
虹って、一瞬なんだなぁ。
カメラを構えて、屋上に行く間にはもう、形を失いかけていた。
チャンスはいつも、大きすぎて見えないのかもしれないし、
チャンスはいつも、一瞬すぎて見逃しているのかもしれない。
けれど、誰の上にも広がりを見せることは平等で、
足元をクヨクヨしていても、彩のある温度を伝えてはくれない。
当たり前の空にあった、いつもとは違う景色に、
ひとつ、大切なことを教えられたような気がした。
次にまた、虹に逢うための。
そんな角度を、忘れてはいけないと、思った。