父の病状の悪化の中で、医師は白血球の値の激減と抗生物質の効きにくさを
何度も不思議がっていた。
そして、胸騒ぎのするニュース。
内容やタイミングが合致しすぎていて、困惑している。
関係があったのかどうか、あったからどうなのか。
シロだと言われても、納得出来ないかもしれない。
クロだと言われれば、きっと悔しくなる。
いずれにしても、父はもう、僕らの心の中の住人だ。
死因を何かに紐付けたがる、残された家族という立場において、一人ひとりの
心が取り乱されることのないよう、祈るばかり。
どうだって良かった。
知りたくないニュースだった。