繰り返し震える携帯電話。
メールを読み、すぐに電話をかける。
それは、予定よりかなり早めの出産と、天国への旅立ちを告げる
2つの命の物語。
複雑な思いと寂しさの中で、手続きの流れを調べてやってメール。
励ましの言葉も見つからない無力。
会社の仲間の家族のことだから、(色々あって)呆れながらも、
元気に誕生してくることを楽しみにしていた。
馬鹿がつくほど明るいはずの声を押し殺して、状況を伝える彼の声。
きっと共有してほしくなる時間なのだろう。
聞いてやることしかできない、けど、ただ、聞いてやりたかった。
夫婦と、生まれてきた1人、お腹の中でわずかの時間しか
生きられなかった1人に、川柳を贈った。
『父母の温度にふわり生きたこと』
ちゃんと存在したのだという想いを刻んで、頑張ってほしい。
心からそれを願った。
少しずつでいい、がんばれ。