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親へのはるかな距離、愛犬の温度。

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いつも「母の日」と同じ時期にやってくる5月14日、母親の誕生日。
色々、思うところあるまま、食事に誘ってみたけれど…。

衝突した。

人格そのものを否定されたような気持ちになる。

最終的には、家族、血のつながり。 そこに、温度がある。

ところが、その居場所を奪われてしまうと、たまらない孤独感に襲われる。
傘を忘れて雨に立ち尽くすような、みじめな気持ち。

ちょっとした、誤解。

ちょっとした、考え方の違い。

亀裂は、大きくなっていく。

本気で心配して、本気で何かしようとしていることが、何も伝わらない、優しさが
ないと、一蹴されてしまう事態。

雨。

計画性のない行動は嫌いだ。

目先、目先… では、結局、「遅かれ早かれ」となってしまう。
ならば、芯のある未来を目指そう・・・

それが、僕の生き方だった。

社会においては、生意気と言われながらも、それでそこそこの結果を伴って
くることは出来たように思う。

でも、これが、いったん家族のことに向けられると、もう、全然だめだ。

 人間味がない、冷たい、自分のことばかり…。

罵られて、否定されて、おしまい。

目先目先って、それで、共倒れになってしまってもどうなのだろう。

今は、とても疲れていて。

距離をおきたいと思った。 もう、しばらくは無理だと思った。

そして、そうして。

実家の前で、愛犬をぎゅ。

あーあ、雨、雨。 久しぶりの悔し涙、きっと、まだ、まだ。

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