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[川柳鑑賞日記]すぐ消える昭和家族のシャボン玉/宮本緑

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2025年は昭和100年に当たるそうだ。僕は昭和51年製のシャボン玉。父や母、弟や愛犬たちの記憶を閉じ込めて、屋根へゆっくりと昇る。父はりんご飴を、母は音符を僕に与えてくれた。戒められた血は今も流れているし、褒められた細胞は今も活躍をしてくれている。ひとつひとつの言葉と光景を携えて時代。消えてしまうけれど、見えているシャボン玉。やさしい風に揺れている。

すぐ消える昭和家族のシャボン玉/宮本緑
川柳ふあうすと 2025年1月号

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