群衆事故で200名以上もの死傷者を出した明石の花火大会歩道橋事故。この事故は2001年の7月に発生しました。
今もなお、心身の傷、後遺症で悩まれている御遺族や怪我をされた方の心情もありますので簡単には言えないことなのですが、僕はそろそろ、地元での花火大会を復活してほしいと願っています。花火大会は夏の象徴。事故のあとに生まれた子どもたちは、地元明石での夏の光景を知らないまま17年の時間を過ごしてきたことになります。子どもたちの描く夏の絵日記には、やはり、明石の海の上に大輪が咲いていてほしいと思うのですが、実現は難しいでしょうか。
この機運を高めていくことを行政や地元の経済団体に期待するのは酷だろうな、という気もしています。未来を担う子どもたちに地元での花火大会を見せてやりたいという一般市民からの働きかけがなければ反発もあることでしょう。安全対策へのリスクもあります。行政が主体となってリスクを取りにいくというのも現実的には厳しい話なのでしょう。
それでも、花火は、僕たち日本人の心象風景のひとつ。幼かったころ、父と母の手に引かれて、屋台で色々な食べ物を買ってもらいながら見上げた情景は、いまでも僕の心に鮮明です。文化としての花火を、優しさを育むという意味での花火を、いまの時代の子どもたちにも見せてやりたいなぁと思います。
自分に何ができるでしょう。
誰にどんな風に働きかけていけば良いのでしょう。
何も分かってはいませんが、こうして声に出してみると、この旗に共感してくださる方が現れるかもしれません。個を、まずは集団へ。少しずつ声を大きくしていく「何か」「誰か」と出逢っていくことができればな、という風に考えています。