10年前にしたのと同じミスが発覚した。お客さんに謝罪するのはもちろん、失望させてしまったことを心から申し訳なく思う。信用は砂の城。トラウマになる程のミスだったのに、10年経って繰り返してしまったことは緩みだと思う。強く話をした。どう取り戻すか。メンバーの態度と行動を注視する。
— 西端康孝 / 川柳家・歌人 (@bata) 2017年9月29日
失ったお金はいつか取り返せる。だが、一度失った信用は簡単には取り戻せない。信用という高い山を築き上げていたとしても、損なわれるのは一瞬だ。常に言う。「信用は砂の城である」。
一方で僕は言う。「人はミスをする生き物である」とも。だから、ミスは怒らない。怒りで人を支配するのは恐怖政治だ。
お客さんからの信用は失いたくない、しかし、メンバーがミスをしても怒らない。このジレンマに苦しむ。管理されることは、自分は大嫌いだ。だから、ひとを管理することは僕はしない。自主性、自立性に委ねる。たとえば何か印刷ミスをしてしまったとしたら、自分たちの判断でやり直しをその場ですぐに決めて良いということにしてある。上司に相談してから、というのでは遅い。ミスはあるもの。大切なことは、ミスがあってからの「即」という行動だ。お客さんの失望、お客さんの負の感情。それに添えるのは「即」という判断と行動だけである。
お客さんの気持ちを想像すること。その気持ちから逆算して行動をする。理屈で動くのではない。感情で動くことのできる人たちを、僕は「うちの会社の仲間」と呼ぶ。