網に絡まったハリセンボンを助けてあげるダイバーの姿が優しい、そして解放されるまで、心配そうにそれを見守る姿。救出された後に寄り添って泳いでいく姿はとても嬉しそうだ。カップルなのか、家族なのか、仲間なのか。言葉はなくても、どんな生き物にも感情はあるのだと思い知らされる。
愛犬じゅにあは、父親犬ぺぺが死んでしまったとき、身体を寄せてはいくものの、いつものように顔を見ようとはしなかった。認めたくなかったのかもしれない。分かるんだな、と思って、ますます胸が張り裂けそうになったのを覚えている。生きて、誰か何かと同じ時間を共有できるのはほんの一瞬。重なり合う時間の喜びはしっかり共有していくべきだ。
自分のことだけを考えても、闇に沈んでは生きてはいけない。少しずつ、何かを削り合って、分け合って生きてこそ仲間。そういうチームを作りたくて作れなくて、どうしても呼吸が浅くなってしまう。絡み合った糸は、とても複雑だ。