まだ中学生だった頃、家の近所にはたくさんの野良犬たちが住み着いて
いました。誰に危害を加えるわけでもなく、上手に人間たちと共存して
いた彼らですが、ある日、保健所の人たちがやってきて、彼らを全員
さらっていきました。
今、17歳になったうちの犬は、そのときの一匹。
保健所まで取り戻しに行ったのですが、救えたのはその一匹だけでした。
他の檻からは、昨日まで一緒に遊んだ犬たちが、悲しそうな目でこちらを
見ています。
「僕たちは出られないの?」
これ以上、尊い命が簡単に奪われることのない、そんな世の中になって
欲しいと願っています。
願わくば、小さな命にも、大きな祝福の与えられる時代が到来するよう、
国や自治体の働きかけを見守り、自分自身も、何かできることはないか、
動いていきたいと思います。
命、小さくてもそれは、とても大きな優しい温もりです。