知識や知恵の習得には時間がかかっているわけで、ひとからもらう「無形のなにか」には最大限の敬意を払えるようでありたい。
仕事に関する違和感のほとんどは、「ありがとう」がないときに生じる。
— 西端康孝 / 川柳家・歌人 (@bata) 2015, 8月 4
本当は対価を支払うのが一番良いのだろう。でも、もらうこっちにはそれだけの対価を支払えないこともあるし、対価を受け取ろうとしない人生の先輩方も世の中にはいらっしゃる。そういうとき、僕は何度でも有り難うを伝えたいし、恩のあることを周囲の人に伝えてまわりたいと思っている。
先日、相談にのってほしいと言われたことがあって、ほんの少しの時間をさいて雑談程度にお話をさせていただく機会があった。大したことはしていないが、その方は後日、元々依頼するつもりだったんだという風な顔をして僕にお仕事の依頼をしてくださった。恩着せがましく言うわけでもなく、とてもとても自然にそれを伝えてきてくれた。
こんな風でありたいし、こんな人と出逢えたことが心から幸せだと思う。お金は世の中を回るものだけれど、回る根っこには、義理や恩や感謝の血が巡っているということを忘れてはならない。目と目で会話の出来る人と出逢えることは、僕の何よりの財産なのである。