自転車の僕に、少年野球のボールが飛んできた。
吹奏楽部員として、甲子園を目指したことのある僕だ。
軽やかにボールを拾って、レーザービームでバックホームを試みる。
「いくよー」
肩を回す。
風を切って、ボールはホームへと向かっ
あれ?
なぜか、中継に入る鳥谷選手そっくりの少年。
そしてボールは、彼を経て、マウンドへと戻されることになった。
甲子園を目指したことのある僕だ。
肩がこんなに弱くなってしまっては、もう、満足なプレイを魅せることも出来ない。
ちょっと引退してくることをお許しください。
悔しい。