アメリカには、聴衆の心をつかむためにジョークを言う文化がある。
大統領の演説などには、専属の「スピーチライター」までいるらしく、ジョークまでをも、
そのライターが考えて原稿を作っているそうだ。
さて、本日の運営委員会。
「アットホームすぎる雰囲気はどうだろう?」という厳しい意見を頂戴した。
それはそれで正しい意見なのかもしれないが、内容を「伝えて」「咀嚼させる」ためには、
まずは聞いている人の心を掴むことから始めなければならない。
論理的に物事を話すことは大切であっても、聞き手の心に触れるためには、表情を読み、
「でも」「ところが」の接続詞の前後にある表現を、臨機応変に使い分ける必要がある。
×「カラー印刷の方がキレイですよ、コストはかかりますけれども」
○「コストはかかりますが、カラー印刷の方がインパクトがありますよ」
お客様にご提案するときのトークでも同じことが言える。
英語は「SVO」と、主述関係が密接な関係であるのに対して、日本語は「SOV」と、
主述関係に距離感がある。
ゆえに、言いにくいことは最初に言ってしまって、メリットになる核心を後半にもって
きたほうが、心理的には、「その部分だけ」が印象に残りやすい結果となる。
場の空気を読まずに、主張だけして相手に聞き入れて貰えない場合、案外そんな言葉の
構成に乱れが生じていることがある。
ときどきは、自分のスピーチを録音して、その「伝わりやすさ」を意識してみる訓練も
必要なのではないだろうか。 もっと自分も訓練するようにしてみよう。
—
サービス業、小売業、同じ印刷業、業種を問わず。
商売は、人と人とのつながりであること。
数字だけを見て、それらしいことを言うのは誰にでも出来る。
僕は僕なりのやり方で、繋がりを拡げていくことを心がけたい。
稼ぐのでもない、儲けるのでもない。
感謝をしながら、廻しているという感覚。
この手応えを持てることが、いつもこれからも、絶対に必要な意識なのだと思う。
会社を守ることは言わずもがな。
不況という風に吹かれて、お客様への応対が言い訳まじりの適当なものにならぬよう、
当たり前のことを継続していこう。
『誰にでもできる平凡なことを、誰にもできないくらい徹底して続ける=非凡』
いい学びを得た、充実した一日であった。感謝。