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「笑われる」と「笑わせる」の違いをデーブ・スペクターさんに学ぶ

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いきなり仕事の話から入ることもないだろう。天気、近況、スポーツの話題などなど、当たり障りのない会話から入って核心に近づいていく。相手との距離感を縮めるための会話の引き出しはいくらあっても困ることはない。

「笑われる」と「笑わせる」の違いは何か

尊敬する人を聞かれたら、デーブ・スペクターさんだと答えている。

馬鹿なことばかりを言っているようで、それは頭の回転が速いからこそ出来ること。普段から偏りなく様々な情報に接していて、瞬時にユーモアに変換する能力は素晴らしい。知っていることを知っていると誇示してみせても受け取る相手は嫌味にしか思わない。知っていることを知らないような顔で話してみせる、こういう話し方をすれば相手を不快にさせることなく、毒は毒でも温かい毒となって相手を笑わせることができる。ここまでならユーモアとして理解してもらえるだろうという相手の理解力を想像しながら話すことが笑わせることで、「自分はこんなにインプットを頑張っていますよ」だとか「あんな人やこんな人とも繋がりがあって僕はすごいんですよ」というような主張は、自分が聞き役ではなく自分のことを聞かれたいという自己承認欲求の最たるもので、これこそが「笑われる」ということなのではないかと考えている。

笑われるのは簡単でも笑わせることは難しい。それでも、その難しさを越えたところにある絶対の信頼感や安らぎが相手からの期待に繋がる。想像力を大切にして相手を和やかな気持ちにしていくために、「笑われる」と「笑わせる」の違いは常に意識していきたいと思う。

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